からだは資本
悶々としたまま、ネットカフェで寝て起きたら、喉が痛い。体も重い。「う~ん、これはまさか体調崩してしまったんかな」と思いながらも、何とか店を出て歩く。割かし近くにあるyoumeタウンで次の動きを考えて用意しようと入るが、結構体がダルイ。仕方なく薬を飲む事に。
宮崎にいる親戚のおばさんに薬を貰っていたのがありがたかった。風邪なんてひかないと思ってたのに、、、ありがとうおばちゃん。葛根湯をグイッと飲み込む。
「うえぇ…」と苦い顔して言葉が漏れる。昔から粉末・顆粒タイプの薬は苦手で嫌いだ。酒やタバコは嫌いで、お菓子やジュースが好きなお子様の舌なので、敏感なのか超苦い。しかもそれを味わってしまうのが嫌で、ビビるって飲み方が下手だから余計に。。。
とにかく、これで大丈夫だろうとヒッチハイクの準備。ボードに次の目的地を書く。youmeタウンを出て、すぐにつかまりそうなところを探して歩く。しかし中々無いし、少し歩いただけで息切れする。んんん、、、ちょいとやばいな、もう効率悪いけどここでしようと、ボードを掲げる。開始3分。赤い車から女性が「乗りますか?」と言ってくれた。「助かった、、、」と思い車に乗り込む。この人と僕に、実は面白い繋がりがある事をまだ2人とも知る由も無かった。
乗せて貰い色々と話していると面白い事がチラホラ出てきた。乗せてくれた理由は?と聞いたら「ただ何となく」との事。何の目的地も考えずお財布1つでドライブに出たらしい。携帯や地図も無いままに。ヒッチハイクで乗せたことも無いと。年齢を聞くと自分と同い年だった。山口でヒッチハイクしたのに大阪に居た事あるとか。大阪体育大学やったかな。一番驚いたのは全国一位の選手だった事。高校と大学で、砲丸投げの日本一選手だと。やっぱり一位を取る人は尊敬するし憧れる。しかも高校と大学ともにって。。。よく笑うし笑顔が優しい中学校の先生。結構しんどかったけれど会話が楽しっかたので少し和らいでいた。
山口から津和野という所まで乗せてって貰うことに。ワタルさん(女性)も目的地は無かったのでその先も一緒に回ることに。津和野には、太鼓谷稲荷神社という所があり、朱い鳥居が1000本(全部で)ほど並んだ回廊があるという事だった。京都とかのCMで使われそうな感じやろうな~とワクワクしながら向かう。途中、線路が見えたので「線路の上歩いたことあります?行きましょか?」と提案して寄り道。田んぼの横に線路。線路の上を歩いたりして写真を撮る。挑戦したがりの自分がまた提案。「ここに石がいっぱいあるの、田んぼの方に向かってどっちが遠くまで飛ばせるか勝負しましょうか?」と提案。ワタルさんもスポーツ女子。勝負は結構好きらしく乗ってくれた。全部で3本勝負。まずは野球投げ―これは僕の勝ち。2本目は砲丸投げスタイル―ワタルさんの勝ち。残りの一本、、、負けず嫌いの自分は敢えて砲丸投げスタイルを希望。日本一と戦えるなんて本望だと。レディーファーストでとか言いながら先に投げて貰う。「お~、やっぱすげぇ。何でそんな飛ぶんすか!?」とビビるがその投げている間に目を光らせていた。日本一のフォームをむちゃくちゃ集中して重要なポイントを盗んだ。自分の番、頭の中でさっきのフォームをシミュレーション。映像の形に自分の体を合わせて投げる。「オラッ!」ひゅーっ、、、ボチャン。さっきよりも断然遠くまで飛んだ。結果、勝てた!!むちゃんこ嬉しかった。そりゃ目の前に日本一のフォームがあってそれを学べれば男子の筋肉やし勝てるわなと。でも嬉しかった。ワタルさんは悔しかった様で、お互い次に会ったら再戦することを約束した。楽しさで忘れがちになるが、一気に倦怠感が体を襲う。。。
車で山口側から津和野に行くとバカでっかい鳥居が津和野入りを教えてくれる。それはどうやら個人の方の寄付らしく、「北九州から来る人たちが迷わないように」という事だったらしい。金額はおよそ3億円。いくら信仰心が強いとは言え、現代社会ならアホか!と家族から大バッシングくらって窓際族になってしまう所だろう。世の中には凄い人がいるもんだ。その鳥居をくぐって少し車を走らせて太鼓谷稲荷神社へ到着。どんな回廊が待っているのかとワクワク。
入り口でいきなりお供え下さいと、おあげが150円でおいてある。おかしな話やな~カピカピになった食べれないおあげ(多分何回も使いまわし)を供えるって?信仰心もなんもないのに、、、しかもこんなん物凄い商売の匂いして嫌やわぁと思いながら当然買わずにズンズン中に入っていく。途中少しのボランティアをして、いざ鳥居をくぐる。お~何本あんねんこれ?って思いながら回廊を下っていく。かなり密に鳥居が立っているのでたった10mに何本?って感じ。大体10m感覚くらいで小休止で鳥居が無い所が出て、また鳥居の回廊の繰り返し。こんだけくぐると徳をもらえるかな?とか思えてくる。それを何度か繰り返して(予想以上に1000本は早い)出口に到着。そこにあったお土産屋さんに、疑問に思ってた事を聞く。「何でおあげをお供えしないといけないですか?」そしたら、「きつねを奉って信仰しているからだ」との事。そしてきつねは全国的に信仰されていて、稲荷(いなり)とつく神社は全てそうだとのこと。お~、それで全国に稲荷神社があるのか~と知識が繋がった。ちなみに鳥居はその信仰の表れで一本3万円程とのこと。これを高いと取るか安いと取るかはあなた次第です。勉強した後は、ワタルさんがお土産買いますと言ったので、熱でしんどいので、ベンチに寝転んでいた。そしたら、「どっちが良いですか?」とソフトクリームをプレゼントしてくれた。生き返る~~、神様かと思った。さぁここで、お別れ。という事だったのだが、折角という事でそのまま島根県の益田という所までドライブで連れてって貰うことに。
途中、うどん大好物というワタルさんの腹を満たす為、道の駅に入り、食事を。これまた奢ってくれた……同い年の女性に助けられています。なんとうどんと共に牛丼を!さすが日本一位は良く食べるな~、ありがとうございます!とガツガツ食ったけどさすがに多すぎて2人ともちょっと残ってしまった。そして、ご飯を食べている間に奇跡的な事が!お互いの事を色々話していると、自分の知り合いとかぶる所があったので、その知り合いにメールを送った。返事が返ってきてビックリ!!何と、ワタルさんは僕の従兄弟が知っていて、さらに従兄弟の先輩の彼女だった事が発覚!!従兄弟が彼氏さんと仲良くしている写メールが送られて来て一気にテンションの上がる二人!!「世の中狭いですね~~!」と。
半年の旅の間に1人くらいそういう繋がりのある人と出会うだろうと思っていたけど、まさか一ヶ月ちょいでそんな人と出会えるとは思っていなかった。「もしかしたら、結婚式の2次会とかでまた会えるかもしれませんね」なんて会話もした。
益田へ向かう前に、車に乗るとワタルさんから「これ」と渡される。僕がトイレに行ってる隙に冷えピタやらのど飴やらを買っていたみたい。。。体が弱っている事もあったのか、涙が出そうになった。その頃には大分熱が出ていたのか貼ると凄く気持ちよかった。目的地までの道中、やっぱり深い話をした。旅の中で出会うと自然と深い話をしてしまう仲になるんだろうか。そのお陰で繋がりが強くなり、印象的な想い出にいつもなってくれる。彼女は今の仕事や、人間関係について悩みがあったようだった。でも僕と出会った事で、また人を信じる気持ちになれたこと、仕事に関しての後押しをされた事でとても楽になったと、言ってくれた。凄く嬉しかった。自分がやりたかった事はそういうことだ。自分に出来る恩返し、自分がやろうと思っている事はそういうこと。目には見えないけど、自分なりに何か相手に返せているんだと実感させてくれる。
益田駅に着くと、もう結構自分はヘロヘロだった。でも、記念写真をパシャリ。今回もいい想い出になったな~。世間は狭く、変な所で繋がってるんだな~と思った。
さすがに体がかなり重く、熱が結構出ていたのでもうお金の心配して野宿してる場合じゃないと目の前のビジネスホテルに入る。息も上がってきてるし、荷物がまたしんどい。最初、空きが無いですと断られて、じゃあ別の所探しますと言いながらほとんど動けない僕を見ると、「ドアが壊れている部屋が一室だけありますけどそれでも良ければ」と言って来た。とにかく寝れればそれで良いと思ってたので「じゃ、それで」と部屋へ。この状態は後にアップせねばと必死に写真を撮ってHPに新着情報UPしたら即ダウン。40度近い熱が出ていた。
最初インフルエンザかな?と正直ビビッたけれど、少し寝て、汗が少しだけ出始めると38.5℃くらいに下がっていた。心配したおじいちゃんおばあちゃん、両親からTELがあった。それに答えるのもかなりしんどかったけど、なんとか答える。色々送ってくれていた人のメールも気力で返し、体力の回復をはかる為、死んだ。絶対体は壊さないと思ってたんだけどな~とぼんやり考えながら、明日は熱が下がっても下がらなくても、念の為休養しようと決めた。
◎撮影ボランティア:本日13名/旅でのトータル525名
◎代弁ボランティア:本日0名/旅でのトータル4名
【涙は心のスイッチ 米田真介】
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